VPNとは?基本を解説。情報漏洩リスクから企業を守るために

2021.11.26

  • VPNとは

    昨今、在宅勤務を導入する企業が増えています。在宅勤務というオフィスとは異なる環境になるとセキュリティを懸念するのではないでしょうか。 VPNを設置すれば在宅勤務中も情報セキュリティの高い通信を確保できます。

    VPNとはVirtual Private Networkの略称で、インターネット上に構築する仮想専用線です。 特定の人だけが利用できる仮想専用線を使うことにより、外部からは侵入できない安全な通信を利用できます。

    VPNは大きく分けて「インターネットVPN」「IP-VPN」「エントリーVPN」「広域イーサネット」の4種類あります。 このうち弊社が提供しているVPNはインターネットVPNです。

    インターネットVPNは既存のインターネット回線を利用します。低いコストで利用でき、比較的少人数の利用に適しています。 以前のVPNは、通信速度の低下や安全面で不安視されることが多く、なかなか普及しませんでした。

    しかし、近年インターネット回線がブロードバンド化され、通信品質が大きく改善されたことから導入が進んでいます。

  • VPNの仕組み

    下記でVPNのうちインターネットVPNに焦点を当てて解説します。
    インターネットVPNはIPsec-VPN、SSL-VPN、L2TP/IPsec、PPTPの4種類の通信方式を用います。

    IPsec-VPNの「IPsec」はIP Security Architecture(Security Architecture for Internet Protocol)の略称です。 IPパケットという通信のやりとりに用いるデータを他人に読み取られないように暗号化する技術です。
    暗号化には端末間で通信するトランスポートモードと、ルータ間で通信するトンネルモードという2つのモードがあります。 これらのモードを使うことにより、通信内容を盗聴されても内容を見られる心配はありません。

    SSL-VPNはIPsec-VPN同様に暗号化で保護しますが、IPsec-VPNのモードではなくSSL技術を用います。
    SSL技術とはインターネット上においてウェブブラウザとウェブサーバ間で暗号化してデータを送受信する技術です。 したがって、HTTPやSMTPなど上位の通信方式に依存しなくても利用でき、コストも抑えることができます。 ただし、SSL-VPNを利用するためには通信側・送信側双方がソフトウェア環境でなければなりません。

    L2TP/IPsecは、2者間を1対1で接続する通信方式です。 L2TP自体は暗号化しないため、暗号化を行うIPsecと組み合わせて利用します。通信には7層構造のOSI基本参照モデルを利用します。

    PPTPはPoint-to-Point Tunneling Protocolの略で、Windowsに標準装備されている通信方式です。 最も手軽に利用できますが、IPsecに比べセキュリティ面では劣ります。

  • VPNを導入していない在宅勤務のリスク

    在宅勤務では社外から社内データにアクセスする場合もあります。VPNによる仮想専用線を使えば企業の情報資産を安全に送受信できるでしょう。
    もしVPNを導入せずに在宅勤務を進めると、セキュリティが脆弱な通信で情報資産をやりとりする危険が伴います。特に危険な事例は下記の2点です。

    危険な事例① 従業員がフリーWi-Fiを使う危険性

    空港や駅、カフェではフリーWi-Fiが普及しています。在宅勤務になるとフリーWi-Fiを使う従業員がいるかもしれません。 しかし、フリーWi-Fiは最も危険な接続方法です。偽のアクセスポイントにつないでしまうとすべての情報が筒抜けになってしまいます。
    その点、VPNは外部から侵入できない安全な通信方式です。 社内データや個人情報へのアクセス方法をVPN通信に限定すれば、セキュリティ面が強化されます。

    危険な事例② 自宅のWi-Fiも安心できない

    自宅のWi-Fiであってもウイルスに感染してしまうとすべての情報が筒抜けになる恐れがあります。 特に、自宅Wi-Fiに侵入するウイルスは感染したことがパソコンに表示されないため、 知らない間に情報を抜き取られることもあります。
    VPN専用ルータを使うことにより、自宅からの通信でも盗聴やデータ流出のリスクを回避できるでしょう。

  • VPN導入が情報漏洩を防ぐ

    先ほどご紹介した通り在宅勤務にVPNを導入すればリスク回避につながり、ウイルス感染を防ぐことができます。
    また、ネットワーク機器を管理できるVPNサービスであれば、業務に使用するネットワークを管理下に置くことができます。 データ閲覧状況や操作ログを監視できるようになるため、 感染経路や在宅勤務をしている従業員の動向も確認できる利点もあります。

  • VPN導入のメリットは在宅勤務以外にも

    情報を暗号化することで安全に通信ができるVPN。実は在宅勤務以外にもさまざまなメリットがあります。 ここからはVPNを導入するメリットについて2つご紹介します。

    メリット① 製造業の現場映像確認

    製造業でVPNを導入するメリットの事例です。
    工場のネットワークカメラと本社をVPNで繋ぎ、異常が起きた際の現場確認ができます。 工場内の映像は機密情報のため、VPNで繋ぐことで強固なセキュリティ保護につながるでしょう。

    メリット② 支店間の連携

    VPNを導入することで安全かつ快適にデータを共有できます。
    複数の拠点で事業を行う場合、電話のやりとりだけではなくインターネットでのやりとりも欠かせません。 そこでVPNを導入することにより、支店間もしくは店舗間の重要なファイルを安全に共有できます。 VPNの多くは暗号化し送受信するため、重要なファイルを送ることに余計な神経を働かせずに済みます。

  • VPNを選ぶときのポイント

    VPNの普及に伴い、現在ではさまざまなVPN製品が販売されています。 そのためいざ導入しようとすると、どれがいいのか分からないと迷ってしまう方もいるでしょう。そこで、ここからはVPNを選ぶポイントをご紹介します。

    ポイント① 接続台数

    VPNを導入する際には、社内ネットワークに接続する機器の台数を数えましょう。
    VPNサービスによって接続できる台数が異なります。最大接続台数がカバーできる製品を選びましょう。 最大接続台数が少ないにもかかわらず接続台数の多い高スペックな製品を選ぶとその分コストがかかります。 適切な接続台数のVPNを選ぶことにより無駄なコストをカットできます。

    ポイント② 通信速度

    VPNは種類により通信速度も異なります。
    VPNはデータを暗号化する際、元のデータより容量が大きくなってしまいます。 そのため、データの送受信に時間がかかることも少なくありません。 通信速度が遅いと業務に支障が出ることもあるため、コストと照らし合わせて通信速度の速いVPNを選ぶようにしましょう。

    ポイント③ サポート体制

    社内にVPNに詳しい人材がいない場合、サポート体制が充実しているVPNを選ぶことも大切です。
    高スペックなVPNを導入しても「絶対にトラブルが無い」という保証はありません。 万が一の事態が起きた際、適切かつ迅速に対応できる体制が整っているVPNを選びましょう。

  • VPN導入方法

    VPNの導入方法はそれぞれで異なりますが、ここでは弊社の「MORA VPN Zero-Con」を例に下記で説明します。

    1. ヒアリングシートに拠点住所やIP情報などを記入して提出する
    2. 届いたルータをネットワークに接続する
    3. ルータが自動的に設定情報をインストールしてVPN通信が開始

    このように、MORA VPN Zero-Conサービスなら届いたルータをネットワークに接続するだけでVPN通信が導入できます。 サポート窓口は24時間365日対応しているため、不明な点がある場合はいつでも問い合わせ可能です。 申込書の作成からVPN開通までしっかりサポートいたします。
    14日間の無料お試しや無料見積もりも可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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    届いた機器をインターネットに接続するだけで利用可能です。

  • リスクから企業を守るVPN

    在宅勤務の増加や複数の拠点で事業を行う際、安全にデータを送受信するために欠かせないVPN。 VPNには複数の種類があり、それぞれで適正や特徴が異なります。
    導入目的や設置台数、通信速度、サポート体制などから最適なVPNを導入し、安全にデータの送受信を行いましょう。

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